便秘外来
便秘外来について
便秘で悩んでいらっしゃる方は多いと思います。
普段から便秘の方は、繊維質の多い食事や、グラノーラやヨーグルトなどを定期的に摂取してみたり、運動をしたり、市販の便秘薬を内服されたりしていると思います。日々の工夫でお通じがコントロールできる方は特に問題ありません。
しかし、色々努力されていても便秘がひどい方は医療機関への受診が必要と考えます。
当院では、便秘の患者さんが来院されたときは、治療前の最初の状態を把握するために、まずお腹のレントゲンを1枚とらせて頂いております(妊娠されていない患者さんが対象です)。
その画像をみて、お腹のガスや宿便などの状況を評価します。
便秘があまりにもひどい場合は、腸閉塞気味になっていることがあり、そのような場合は、腸を刺激するような下剤内服や浣腸を行うことは、腸穿孔を起こすことがあり不適当です。
通常の便秘であれば、まずは酸化マグネシウム系の便を軟らかくするお薬を内服して頂きます(腎臓の機能が悪い方はこの薬は飲めません)。腸管内細菌叢をきれいに維持するために整腸剤も内服して頂きます。
これらの薬を基本にしながら、お腹の動きを良くする薬、腸内の水分をコントロールする薬、小腸での水分を調節する薬、腸を刺激して排便を促す薬 (お薬→薬) などを、患者さんの具合をみながら色々組み合わせて飲んで頂き、経過をみていきます。
また大腸癌による便秘も考慮する必要があります。H23年の人口動態統計の死因別死亡数では癌が未だに一番多い死亡原因ですが、その癌の種類別にみると、女性では大腸癌が一番多く、男性でも大腸癌による死亡は3番目に多くなっています。
便秘の方は、できるだけ便潜血をチェックいただき、陽性ならば大腸カメラを行い、大腸癌や大腸ポリープの有無を確認しておくと安心です。
また便秘がひどい方は、便潜血検査を行わずとも最初から大腸カメラを行っておくと安心です。大腸カメラを行うための前処置で、宿便もすっきりなくなることも検査することの利点です。
便秘でお悩みの方は、初診の方でも外来予約できますので、受付事務にどうぞ電話でご相談下さい。